○谷合正明君
公明党の谷合正明です。
まず冒頭に、このたびの福岡県西方沖地震におきまして、亡くなられた方にお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。 私は、大臣御承知のとおり、岡山の国際医療ボランティア団体AMDAの出身でございまして、また公設国際貢献大学校の職員として国外の災害地域でこれまで活動してまいりました。昨年夏、参議院議員になりまして、すぐに福井県の集中豪雨、また岡山、兵庫の台風被害、新潟県の中越地震、それぞれ被災現場に行って活動してまいりました。年末にはインド洋のスマトラ沖大地震・大津波災害も起きまして、私もタイのプーケット島に真っ先に飛んで駆け付けてまいりました。
私自身、今回、そうした中で福岡県の西方沖地震を岡山で迎えたわけでありますけれども、私の親戚 が数多く福岡や佐賀に住んでいるということで、家族の安否を確認しようにもなかなか電話がつながらないという中で、非常にやきもきした思いをしました。
私の話はともかくとしまして、公明党の調査団も災害の翌日二十一日には福岡市内また玄界島の方にいち早く駆け付けまして、現地の方の声を聞きながら、大臣の方にも十六の要望書、要望を三月二十二日に提出をいたしました。特に玄界島については島民の皆様から、いち早く島に戻りたいということで仮設住宅の早急な設置、また島に一つある玄界小学校の移設、そして瓦れきなどの災害廃棄物搬出への支援措置、あるいは漁業者への支援などの声がたくさん上がっておりました。
いずれにしましても、被災者の皆様の声に十二分に耳を傾け、被災者の望む支援を早急にきめ細かに実施すべきであると思います。
公明党としましても要望書を提出させていただいたことでもありますし、また、大臣このたび視察されました。そういう意味で、まず改めまして、このたびの災害復旧につきまして大臣の御決意をお聞かせください。
○国務大臣(村田吉隆君)
今回の地震でございますが、直ちに政府調査団を、林田副大臣をヘッドに現地に赴かせまして、県や市との調整あるいは情報の収集に努め、それから災害救助法を適用して炊き出し等のサービスの供与から、支援の供与から始めたわけであります。
昨日、私も行ってまいりまして、大変な風波でございましてヘリコプターでは着陸できませんでしたので、私は海上保安庁の助けをかりまして船を乗り継いで島に行ってまいりました。国土交通 省から、地盤関係といいますか、土砂崩れ関係のインフラといいますか、その土砂崩れ対策等の専門家も来ていただきましたので、被災の状況もそういう意味でよく調査してきたつもりであります。
私が行った結論は、当面の要するに対策は、一番緊急を要するのは仮設住宅であると。で、市の方から昨日、島とそれから島外、本土の方に仮設住宅を建設するということを決めたようでございますが、なお、そうやって二手に分かれますものですから、島民とのいろんな調整、どちらがいいのかとかいう調整が大変難しい問題が残っているかもしれないなというふうに思っておりますが、まあしかし、大変そういう意味では被災をされている皆さん方には一つの明るい方向が見えたということで、私はよかったなというふうに思っております。
もう一つは、やっぱり先ほども委員の先生から御指摘がありましたが、ほとんどが漁民でございまして、ちょうど三月二十日から、イサキというんですかね、ブリの小さいのが解禁になりまして、当日大変豊漁だったというふうに聞いたんでございますが、漁師の皆さん方は、せっかくの漁期を逸するということを大変心配をしているのではないかと思いますので、やっぱり魚をどうやって取っていただくかと、その支援がその二本目の柱として大変大事なことだなというふうに思って来た次第であります。
あとは、できるだけ我々は地元と協力しながら支援活動を続けてまいりたいというふうに思っておりますが、なお、島については離島振興法の復旧事業というそういうメニューも活用できるというふうに聞いておりますので、あらゆる施策を講じて支援をしたいというふうに思います。
なお、公明党の代表の皆さん方、党の災害対策本部の皆さん方から、おっしゃるとおり二十二日から御要望事項を承りましたので、私ども真剣に検討していきたいというふうに考えております。
○谷合正明君
是非ともよろしくお願いいたします。
このたびの地震の教訓、ある一面私は、防災面におきましては日本は安全な地域はないと、日本全国どこでも地震が起こり得る、そういうことだと思います。その前提で防災対策を進めることが重要であると。想定外の地震という表現を使いますと、阪神・淡路大震災も、また鳥取県西部地震、また新潟県の中越地震もそうでありましたし、今回の地震もそうでございます。一般 に地震が少ないとされる地域でどのように防災対策を進めていくことが重要であるかと。
一昨日の予算委員会で、我が党の荒木議員の質問に答えまして大臣の方から、ふだん災害、地震の少ない地域でどのように防災体制をしいていくか、そこが関心を持って視察したいと言われておりました。それを踏まえまして、こういういわゆる危険、地震の危険が少ないとされている地域の中でどのように防災対策を進めていかれるのか、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(村田吉隆君)
私も市や県の皆さん方に詳しくはお伺いをすることはできなかったわけでございますが、地域防災計画の中でどれくらい具体的に地震という項目についての記述がありましたかという質問をいたしましたら、あることはあったけど、やっぱり具体性に欠けていたと、こういう反省をしておられました。当然、地震に対します備蓄等は残念ながら用意していなかったということであります。
それから、私は現地にも参りまして思いましたのは、本当に幸いであったことが幾つか重なりまして、あの島において仮に夜、深夜地震が起ったときに一体どうやってあのひどい家屋の倒壊状況を把握できただろうかと。あるいは、要するに電話とか電気のインフラが落ちた場合にどうやって情報が収集できただろうかというふうに考えたときに、本当に昼間でよくて、島民からも連絡があったようですし、それから市の消防局のヘリも、たまたま島が大変近いものですから、そういう意味で、震源地の方へ飛んだときに大分崩れているということを発見して動き出したということもあったようですが、そういう意味で、こういうこともやっぱり今回の地震の反省の一つでありまして、初期の情報収集というものをどうやって完全に、できるだけ完璧にしていくかということは今後の課題であろうかというふうに思いました。
なおかつ、どこでも地震があってもおかしくない、そういう状況でございますので、先ほど申しましたけれども、ちょうど今日、国民保護法に基づきます基本指針というものが閣議決定されまして、今後は市町村も二十四時間の当直体制をお願いするような形にもなりますので、災害とは直つながりませんけれども、そうした観点から、別 の意味で地元市町村の体制もより整備されてくるチャンスができたなというふうに感じているわけであります。
○谷合正明君
続きまして、地震動予測地図のことについて質問をさせていただきます。
地震調査研究推進本部が二十三日に発表した全国を概観した地震動予測地図でございますが、私もそのホームページ、アクセスしましたけれども、かなり込み合っているようで、関心の高さというものがうかがい知れたわけであります。
ただ、その一番関心のある地図の方ですけれども、今後三十年以内に震度六弱以上の揺れに見舞われる確率を示した地図というものがございます。実際に私が手にしたのはその福岡県の西方沖地震の前でございましたから、地図を見ると地震が起きないのではないかと思われる地域が中には散見されました。ただ、この地震予測地図の中で確率が低い、あるいは揺れの弱いと評価されることが安全・安心情報として伝わることのないようにすると、それが重要であるということがその委員会の成果 を社会に活かす部会の報告書にも記述がございました。
そうした中で、発生確率に基づいてこの危険度を出しているわけですけれども、これを国民が見て自分が住むあるいは家族が住む地域が安全なのか危険なのか、一体どのように判断したらいいのか迷うところもあるんじゃないかと私は思いますが、その点につきまして文部科学省の方から分かりやすい説明をいただければと思います。
○政府参考人(木谷雅人君)
お答え申し上げます。
御指摘のように、今回発表いたしました地図におきましては、主要な活断層の調査や過去の地震の規模、発生頻度の記録などを基に、全国各地の将来の強い揺れの起りやすさを確率を用いて評価したわけでございまして、この数値は今後三十年以内に震度六以上の揺れが発生する確率を示してございます。この確率は、二六%以上、六%以上二六%未満、三%以上六%未満、〇・一%以上三%未満、〇・一%未満という五段階で表示をしております。
先生からも御指摘ございましたこの報告書におきましては、確率で示されました数値をより具体的なイメージによって理解するために、例えば火事で罹災する三十年確率は一・九%であるとか、あるいは交通 事故で死亡する三十年確率は約〇・二%でございますとか、そうした他の例を引きまして、三十年、三%というような数値は他の事故や災害等に比べて決して低いとは言えないということを示してございます。また、地震につきましては、発生確率が低くても、いったん発生すれば人的、物的被害が甚大となることを強調しているところでございます。
文部科学省といたしましては、今回の地図が広く国民や防災関係者に正しく適切に理解され活用されることによりまして、地震防災意識の高揚やあるいは地方自治体等の地震防災の取組の推進につながるように、今後とも周知徹底に努めてまいりたいと考えております。
○谷合正明君
今後、分かりやすい地震のとらえ方、確率のとらえ方ということで、分かりやすい広報にしっかり努めていただいて、地震防災意識啓発について十二分な取組をしていただきたいと思います。
続きまして、首都直下型地震につきましてお伺いをいたします。
先ほど、国が発表した首都直下型地震の被害想定を踏まえまして、特に東京都の各自治体では、あっ、こんなに被害が大きいのか、あるいは、あっ、こんな新しい被害があるのかといったような声がたくさんあったというふうに聞いております。特に、今回の国が発表しました被害想定に基づきますと、都心西部直下型地震によりますと一か月後の避難所生活者は約百八十万人を想定しております。 ただ一方で、東京都が、古いですけれども九七年に四つの想定地震について被害を予測したときには、これはまあ地域が東京都内に限定されるとはいえ、一か月後の避難所生活者は九十万人余りを想定しております。
今回の国が発表した首都直下型地震の被害想定でございますが、今後東京都だけでなく首都圏の各地方自治体とも避難所の見直しを含めたすべての対応の再点検に今迫られているのではないかと思いますが、そういった意味では調整あるいは整合性の取れた防災計画の練り直しというものが必要だと思いますが、その見通 しを伺いたいと思います。
○政府参考人(柴田高博君)
今回中央防災会議の専門調査会から出されました被害想定と、今御指摘の一九九七年に東京都が被害想定を出してございます。この両者は、震度分布だとか基礎となる建物のデータベース、火災の想定方法等、若干異なっております。しかしながら、被害想定手法の多くは、東京都の被害想定を始め過去に地方公共団体が実施した被害想定手法というものを今回の中央防災会議でも参考にしておりまして、ほぼ同様の手法という具合になっております。
結果で申し上げますと、東京都に限定いたしますと、建物全壊、焼失棟数は、今回の専門調査会では約五十三万棟、東京都の被害想定では約四十二万棟、死者数はそれぞれ七千八百人、七千二百人となっており、若干違いますけれども、建物の関係、死者関係では、結果 として近いようなところにあるという具合に我々も考えております。
また、今後でございますが、今御指摘のところでございますが、専門調査会におきましては、今回の被害想定を踏まえまして、どういう具合にこれを対策していこうかという対策の検討を行ってまいります。その際、地域の実情に合った対策となるように、都県をまたぐ広域の応援体制の円滑な確立というものが必要になってまいります。
専門調査会には、東京都の副知事さん、それから千葉市長にも参画いただいておるわけでございますし、また関係都県市との意見交換の場を設けるなど、連携をより密にして一体的な対策を構築してまいりたいと考えております。
○谷合正明君
続きまして、高層ビルのエレベーターの、まあ封じ込めといいましょうか、その対策について伺います。
今回の福岡県の地震でも、福岡タワーでエレベーター内に十五人が二時間宙づりになったということが発生しております。首都直下型地震の被害想定でこれまで想定していなかったこのエレベーターの封じ込められる被害でございますが、都内では中高層ビルのエレベーターが住宅で約十二万台、オフィスで約三万台の合計十五万台が停止されると、封じ込められる人数がオフィスで約六千人、住宅で六百人に達するというデータも出されております。この新しい課題におきまして、エレベーターの開発、技術開発というのも、揺れる前に安全に最寄りの階に停止させるなど、そういった技術開発も進んでいるとは聞いているんですけれども、それはまだちょっと先になるんじゃないかなと私は思っております。
いずれにしましても、今回の被害想定結果を把握して対応策を検討をする事態に追い込まれているわけでありますけれども、この点につきまして政府の見解をお願いします。
○政府参考人(山本繁太郎君)
今回の福岡県西方沖地震におきまして、エレベーターへ閉じ込められた被害、現在関係団体に調査をお願いしておりまして、現時点までに六十七件発生したという報告を受けております。
建築基準法令では、地震時のエレベーターの安全対策といたしまして、かごをつるワイヤーが振動で外れないというのはもちろんでございますが、振動によって緊急にエレベーターが停止した場合、閉じ込められた場合の対策といたしまして、外部への連絡装置、それからかごを、天井部に救出口を設置するといったようなことを法律上義務付けております。それから、地震の初期の振動を感知いたしまして最寄り階に停止させ、ドアを開放するという地震時管制運転装置につきましては、建築基準法令では義務付けておりませんけれども、関係団体とともに設置方法などについてガイドラインを設けておりまして、これを参考に設置を進めることを推奨してきたところでございます。この結果 、現在、地震時管制運転装置は首都圏の約七割のエレベーターに設置されている状況であると関係団体から報告を受けております。
それからさらに、地震時のエレベーターへの閉じ込め防止対策でございますが、今御質問の中でも御指摘がありましたように、気象庁の地震情報を活用した管制運転装置について技術的検討も始めているところでございます。 今後、地震時管制運転装置の義務付けも含めまして、対策の充実について更に検討してまいる考えでございます。
○谷合正明君
次に、エレベーター対策と並んで、ブロック塀対策について簡単にお伺いします。
ブロック塀の被害によりまして今回も一人の方が亡くなりました。ブロック塀の、危ないブロック塀を撤去するというのは、これもう一番、これはなかなか進んでいないと。言わば個人の住宅のものなのでなかなか国の補助も付かないということでありますが、ただ、現実にこのブロック塀の倒壊によりまして死者が出ております。そうした中で、この首都直下型地震ではこのブロック塀災害の危険性をどう認識して、またいわゆる住民にどうこの危険性を周知していこうとしているのか、その点についてお伺いします。
○政府参考人(山本繁太郎君)
今回の地震によりまして、福岡市内でブロック塀が倒壊しまして一名の犠牲者が出ましたことは誠に残念なことでございます。昭和五十三年の宮城県沖地震などの際にも、ブロック塀の倒壊によって多くの犠牲者が出ましたけれども、地震によって道路側に塀が倒れますと、死傷者が出るおそれがあるばかりでなく、地震後の避難、救助、消火活動にも支障が生じる可能性がありまして、その安全対策は重要な課題だと認識しております。
建築基準法令では、宮城県沖地震など過去の地震の教訓を踏まえまして、建築物に附属するブロック塀につきまして構造安全性の観点から基準を定めております。具体的には、鉄筋で補強された塀は高さを二・二メートル以下に抑える、それから鉄筋で補強されてない塀については高さを一・二メートル以下に抑えるということを基準としております。
この安全性の基準につきましては、これまでも設計者とか工事の関係者、それから住宅の所有者等に周知するといいますか、パンフレットなんかを作って基準の周知に努めてきたところでございますけれども、今回の地震を契機として、更に周知徹底の努力を払っていきたいと思っております。
○谷合正明君
時間がありませんので、質問を共助に、共助の防災活動支援について質問をいたします。 阪神・淡路大震災では六千人を超える方々が犠牲になりましたが、要救助者の三万五千人のうち約八割が家族や近隣者により救出されたと聞いております。また、阪神・淡路大震災のときに、私が所属していたそのNGOが神戸に入って活動いたしました。そのときに、海外からの医療支援チームもやってきて一緒に活動したわけでありますが、その海外の医療チームが、経験豊富な医療チームがこの神戸の震災で一番驚いたことは、日本のNGOであるとかNPOが、言わば現地の被災地の中でどれだけの人が犠牲になって、あるいは家族構成とかそういうような情報がなくても実際にしっかりとした活動ができていたと、その答えは町内会というものが日本にはあったと、そういうふうにそのフランスのNGOでありましたけれども、方が言っておりました。
それほど私は、この町内会というのが非常に重要な役割を担っている、防災活動においては、と思っております。この町内会抜きには自分たちの生活が確保できないということが言えるんではないかなと私は思いますが、都心部におきましては、私も先日、若い私の同世代の人に聞きました。アパート、マンション暮らしなんですけれども、いわゆる町内会もやっているか、あるかないか分からないし、自分たちがそういう組織をつくりたくてもなかなか人が集まらないと。そういう中で住民組織をつくっていきたいんだけれどもどうしたらいいですかというような声も、要望も聞きました。
こうした点を踏まえまして、特にその首都直下型地震への対応におきまして共助による防災活動が必要でありますけれども、町内会、先ほど出ました消防団等の地域防災の役割が重要であると思いますが、どのような支援を行っていこうとされるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(林省吾君)
お答えを申し上げます。
昨年度各種の災害が相次いだわけでありますけれども、その際の被害状況等を見てまいりましても、やはり行政の力には限界があるということを痛感をいたしました。その際、やはり地域の皆さん方の自助、共助による力なくしては被害を最小限に食い止めることができないんだということを私どもも痛感をいたしたわけでありまして、特に懸念をいたしております大規模災害時のことを考えますと、防災関係機関の対応だけでは十分でない、やはり発災直後には地域の住民の方々、あるいは地域の団体の方々が相互に連携して消火をしていただくとか、あるいは人命救助に携わっていただくということが被害の軽減に大きな役割を果 たすというふうに考えております。
御指摘のように、そのためには地域住民あるいは町内会あるいは消防団等の地域に根差した団体による自助、共助の取組による地域防災力の充実強化が重要であるというふうに考えているところであります。
このため、例えば町内会ということにお触れになりましたので申し上げてみますと、現在自主防災組織の結成を市町村にお願いをしているわけでありまして、現段階では全国の世帯数のうちの六二・五%、世帯数にいたしまして三千百十七万世帯ぐらいを含む自主防災組織ができております。単位 を見ますと、一応町内会単位のものがその九二・三%を占めるような形になっておりますので、町内会のような単位 を頭に置きながら自主的な防災組織をつくっていきたいと、こういう機運が芽生えてきていると思います。
私どもといたしましては、このような動きを支援いたしたいと考えておりまして、防災拠点施設の整備とか、あるいはリーダーの養成、あるいは訓練等に対しまして地方財政措置を通 じて御支援を申し上げますとともに、その際に必要となる防災知識普及のためのCD―ROMのようなものを私ども作成をして配布をさしていただくというようなこともいたしているわけであります。
それから、そのような中で昨年消防庁といたしまして新しく御提案させていただきましたものに、地域の安心安全ステーションという考え方がございます。
全国、例えば小学校区単位ぐらいでということでお願いをいたしておりますが、小学校区単位 のコミュニティーは基本となるコミュニティーではないかと考えておりますが、そのような単位 で、例えば消防団の詰所であるとか、あるいは学校の空き教室であるとか、あるいは公民館のようなところを拠点としていただきまして、そこを中心にして地域の方々の状況を把握しながら災害時の安否情報も確認する、あるいは、平時においては防災あるいは防犯も重ねて連携して取り組むようなコミュニティーづくりをしていただいてはどうかということで、平成十六年度モデル事業を実施させていただきました。明年度も全国百か所ぐらいでモデル事業をさせていただきたいと思っておりますが、このような運動を通 じて地域の自助、共助の輪が強まることを期待をいたしております。
もちろん、その中核になっていただきたいと考えておりますのは消防団でございまして、消防団の体制の充実のために、機能別 分団であるとか、そのような方法も考えながら、消防団の充実強化、消防団を中核とした地域の自助、共助の体制を強化してまいりたいと考えております。
○谷合正明君
もう時間なので、最後に一言だけ言って終わります。
自助、共助ということで、そういう町内会、消防団の支援体制も含めまして新しい災害ボランティア組織に対する支援も、それぞれ長所と短所がございますので、それを十二分に踏まえた上でしっかりと政府としても御支援していただきますよう要望いたしまして、私の質問を終わりにします。